アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

ふたりはミルキィホームズ 5話

「ふたりはミルキィホームズ」の第5話から。

またまたフェザーズがお手柄の回。

粗筋

フェザーズの活動資金のため、チラシ配りのアルバイトをするカズミとアリス。その最中、アリスが妙な老婦人の存在に気付く。老婦人は毎日バーに来ては窓から道路の方をじっと見つめ、しばらくするとバーの前の停留所から巡回バスに乗り込み、一周して同じ停留所で下車する。時間を考えるに途中下車はしていない。また、バーにいるときは同じドリンクを一口しか飲まない。何とも謎だらけの老婦人の存在に、探偵魂がうずいたフェザーズの2人は老婦人を尾行することに。日によってバスに乗ったり乗らなかったりすることに不安を漏らすアリスと、これは何かある、と瞳を輝かせるカズミ。途中老婦人が下車したため、それについて行くフェザーズ。しかし、老婦人には尾行していることが気付かれており、フェザーズは老婦人に謎について話を聞く。聞き出せたのは以下の通り。

  • ある人に会うためバスに乗っていること
  • 毎回飲んでいるのはシャーリー・テンプルであること
  • シャーリー・テンプルを最初に頼んだときはレモンソーダベースで好みの味だったが途中からジンジャーエールベースになり口に合わなかったため一口しか飲んでいないこと

また、バーのマスターが気難しそうで味のことを言い出せずにいる老婦人にカズミは、思い切って言い出せば良い、と勇気づける。それを聞いて何か決心した様子の老婦人。

翌日、老婦人はバーのマスターと親密そうに話していた。それに不審さを感じたフェザーズは裏道に消えてゆく2人の後を追う。幼い時分に里子に出して以来ずっと会っていなかった息子、と老婦人から紹介されるバーのマスター。マスターがフェザーズの方を向くと一瞬でマスターはバスの運転手の姿に。何とそこにいたのは老婦人の息子でもバーのマスターでもなく、なりすましのトイズを使い老婦人の財産を奪おうと企んでいる怪盗ラ・ルナールだったのだ。フェザーズは力を合わせラ・ルナールを確保。老婦人の協力で何とか正体も隠すことができ、一件落着。

所感

しっかりと事件らしい事件を扱った今回。10分しか時間がないにも関わらず、謎の発見から追跡、解決後の怪盗との一悶着まで描かれ、伏線も全て回収されている。話としてきちんと完結しているためか、視聴しての満足度が高い。個別にシーンを見てみても、今回は特に老婦人に関する描写がうまい。途中下車をする場面や、最後の場面での対話がきちんと描写されており、何だかほっとできる。

そう言えば、冒頭の、アリスが持っているチラシをカズミに取られるシーン。カズミがそのチラシをまき終えてようやくカズミやチラシのことに気付くのだが、ぼんやりし過ぎで探偵としてちゃんとやっていけるか、その前に日常生活が送れるか心配になる。

今回の特定

「偵都ヨコハマ」を舞台としているだけに、実際の横浜と対応が多いのも本作の特徴だ。

今回のキーポイントとなった巡回バスもご多分に漏れない。それが「横浜 観光スポット周遊バス あかいくつ」だ(公式サイト→横浜市営交通で横浜観光 | 観光スポット周遊バス あかいくつ)。作中のバスに書かれている「アカイクツ」の文字もさることながら、その風貌もよく似ている。

老婦人がバスに乗るため使っていた停留所「ニホン大通り」も、殆どそのままの名前で実在する。「あかいくつ」の C7 停留所「日本大通り」だ。

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図:「あかいくつ」ルートマップから抜粋(「あかいくつ」ルートマップ(PDF)

後半でアリスがカズミに駆け寄るシーンの背後に「ヨコハマ歴史資料センター」の文字があることも裏づけとなっているだろう。

また、老婦人がバーで飲んでいた「シャーリー・テンプル」も実在するノンアルコールカクテル。スタンダードには、レモンライムソーダとグレナデンシロップで作るようだが、柑橘系のジュースとジンジャーエールでもシャーリー・テンプル風の印象になる。まだまだ暑いこの季節、暑気払いに作ってみてはどうだろうか。