アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

アイカツ! 44話

アイカツ!」の第44話から。

いちごの食事時間最長記録が観測された回。

粗筋

ある日、スターライト学園に鈴川に用がある、とモヒカンの男が訪ねてきた。警備員に阻まれるも、去り際に「お前の音楽は認めない」といちごに言い残す。時を同じくして人気ロックバンド「モア・ザン・トゥルー」のドラム「キング」が脱退するニュースが舞い込み、モヒカンの男がキングだと知り、いちごは驚く。鈴川にこのことを伝えるが、いちごには関係ない、とそっけない態度。言いたいことができたいちごは鈴川の後をつけ、鈴川からキングとの不和が音楽性の違いによるものだと聞く。そこにたまたま通りかかったキングが鈴川の反省を聞き、仲は元通り。でも、見えない客に向かって曲は作れない、と言うキング。それを聞いたいちごはソレイユのライブを見に来るよう勧める。

ソレイユのライブを見たキングは、見えない客などいず自分が見ていなかっただけだ、と悟り、モア・ザン・トゥルーも元通り。ライブの音が響いた。

所感

第11話「おとめは誰かに恋してる」以来、久々にモア・ザン・トゥルーが登場した。内容としては、鈴川のキャラクタ掘り下げといちごの成長か。音楽ものの「音楽性の違い」ネタは王道だが、そこにアイドルとしての振る舞いや考えを組み入れることで新たな一解を提示している。往々にして独りよがりの世界と戦うことになる音楽の世界。ソレイユのライブパフォーマンスや会場・観客の雰囲気は、そこに光を差してくれる。

冒頭から雲行きが怪しかった今回だが、キングが B パートで川辺にいる鈴川といちごを見かける辺りからキングの印象が変わった。シュラト曰く、感動屋とのことだが、鈴川の反省を聞いて泣き、ソレイユのライブを見て泣き、バンド活動略してバンカツしよう!、と言い出す。4人のなかでは最も熱血漢のようだ。だからこそ、鈴川が「売れる曲」と言い出したとき許せなかったのだろう。ますます丸く収まってよかったと思わずにはいられない。

また、ED がモア・ザントゥルーの演奏シーンだったのも印象的だった。テーマ曲を担当したのは Rey こと原田謙太氏。いつもの MONACA ミュージックと違う音楽で締めくくることで、今回が紛れもなくモア・ザン・トゥルーのエピソードだったことを印象付けてくれる。

それにしても今回はいちごのリボンが生きていた。鈴川に言いたいことができてひたすらものを食べるシーンや、川辺で鈴川にことの真相を訪ねるシーンなど、まさに今回は「リボンは口ほどにものを言う」であった。そのうちリボンが単体で動き出すのでは、そんな想像をしてしまうのはまさにいちごのキャラクタのなせる技なのかもしれない。