アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

君のいる町 6話

「君のいる町」の第6話から。

修羅場になりそうでならない回。

粗筋

柚希は恭輔と出会った時のことを話した。そして、恭輔の余命が1年しかないことも。それを分かった上で、青大は自分が追いかけてきた思い人が柚希であることを恭輔に告げ、「宣戦布告」する。恭輔もこの「勝負」に乗る、と言ってきた。

余命短い恭輔に「宣戦布告」したことを責める明日香。しかし、本音をぶつけることで事態が丸く収まることを期待しての行動だったと青大は明日香に告げる。

恭輔の見舞いに訪れた青大と明日香。「勝負」を仕掛けつつ、青大と恭輔は軽口を叩きながら変わらず過ごす。見舞いを通して、青大と柚希はのわだかまりも解け、事態は収拾するかに見えた。

所感

恋人を賭けて男同士の勝負。渦中の女性は「2人とも馬鹿よ」と目を伏せる。ともすれば時代錯誤ともとられかねないイベントを、それが持つ独特の匂いは消さず、現代に生きる男女の物語として描いている。この雰囲気がこの作品の持ち味であり、好みの分かれるところだろう。ライトでさっぱりした作品を好む人には向かないかも知れない。一方、しっかり恋慕とそれにまつわる人々の心情をしっかりと味わいたい人には持って来いだ。

今回も色彩が特徴的に活かされている。特に、柚希が凛からの嫌がらせを受けている場面。「おねえちゃんなんかいなくなればいい」の文字入り弁当を目にして柚希がショックを受けているシーンだ。恐らく意図的に彩度を落としてある。悲しみに打ちひしがれる柚希の心情の象徴か。それとも時間の経過があることの表現か。直後に時間軸が現在へ戻る場面であることも相まって、視聴者にはインパクトのある色調となっている。