アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

境界の彼方 12話

「境界の彼方」の第12話から。

最終回。

粗筋

秋人と未来は境界の彼方の討伐に向かう。あまりにも巨大な相手に辟易するが、妖夢石によって秋人の手が妖夢化していることに未来が着目。同じ境界の彼方同士ならばやりあえるかも知れない、という望みのもと、2人は境界の彼方の中心部へ進む。そして、苦戦しつつも何とか境界の彼方を秋人の体に収めることに成功した2人。しかし、境界の彼方の中での存在だった未来は境界の彼方消滅と共に姿を消し、秋人は咆哮をあげる。未来がいなくなった世界で、それでも日々が淡々と過ぎてゆくことに秋人が考えを巡らせていると、何やらの気配が。秋人は屋上に走る。そこには、何の奇跡か、微笑む未来の姿があった。

所感

論理も秩序もない境界の彼方内部で、元々自分の中にあった境界の彼方を秋人が自分の中に戻す、というラスボス退治で幕引き。しかし、何故か戻ってきた未来、名瀬家の謎、弥勒の正体、泉の過去、など気になることが満載の状態だ。できれば2期目でしっくりくるところまで見たい。

総感

「妖夢」と呼ばれる異形の存在と戦う者たちの物語。そう書くと仰々しく聞こえ、実際、重い話も出てくるのだが、ストーリーはコミカルに流れる。大体どの話もコメディ要素が含まれ、話によっては丸々一話分笑えるものもある。シリアスな展開の最中にギャグが挿入されることがしばしばあるため、悲壮感あふれるエピソードはしっかり悲しく、というときには向かないかも知れないが、ライトなところをもって描かれる戦う美少女は中々どうして魅力的に映る。主人公が眼鏡フェチ、主人公の先輩がシスコン、といったところを始め、登場人物がえらく突き抜けたキャラクタの持ち主というのも面白い。締めが締めらしくなかったところが気になる。どこかで回収されることを願ってやまない。

絵は京都アニメーションの本領らしく、崩れが見られず、安心して見られる。毎回色を副題に掲げているだけに、色彩も鮮やかな場面から無彩色をメインに据えたところまでバリエーション豊かで、構図もユニークなものが多く、見ているだけでも楽しめる。