アイカツ! 173話
「アイカツ!」の第173話から。
豪華な開幕の回。
粗筋
スターライトクイーンカップの開幕記念ステージが催されることが発表される。その場には熱いシークレットゲストの出演が予定されており、誰がゲストなのかが気になり皆ソワソワ。結局ゲストの正体は明かされないまま、ステージ当日がやって来る。ゲストを待つ一同の前に登場したのは美月、そしてみくる。そう、シークレットゲストは WM だったのだ。WM は彼女らの登場に沸き立つ会場をパフォーマンスで更に熱くさせ、次期スターライトクイーン候補のアイドルたちを大いに奮い立たせるのだった。
所感
いちごがアイドルを志すきっかけとなった美月が、あかり世代のスターライトクイーンカップ開幕の狼煙を上げた。今回の美月の登場によりいちごがうっとりとした表情を浮かべ、その様子をあかりが驚いているような、あるいは感動しているような顔で見つめていたのが印象的だった。あかりが見ていたそのいちごは、いちごを見るあかりそのもの。「劇場版 アイカツ!」で述べられたいちごとあかりの胸中をこうして改めて見せられると、やはりこの誰かにひどく憧れるという感情が「アイカツ!」の根底には存在しているのだ、と感慨深くさえなった。
そのステージを輝かせた WM もただの憧れの対象で終わらないところが心憎い。美月とみくるは互いにライバルとしてステージに立つ、という目的を共有してから本番に臨む。それはまるでいつかどこかでそのステージが実現されるかのようであり、2人の未来の一姿を想像させる。一方でみくるがソロの相手としてステージに立つことを語るシーンでは、美月は少し目を伏せる。誰もいない自分の高みに唯一いるみくると対峙することの不安か、恐れか、寂しさか。ただ憧れられるだけでなく、一人の人間としての美月がそこには見える。
こうして見てみると、今回は表情による演技が効いている。毎回色々な顔を見せてくれるアイドルたちの、何かしらの想いを含んだ目に口に、胸を打たれた。