アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

22/7 11話

「22/7」の第11話から。ニコルとみうの過去回。

粗筋

22/7の結成日、みうは最初にGIPから呼び出された動物園の地下からGIPの内部、更には壁のある部屋へと入り、そこで同じ考えでめいめい入ってきた22/7の面々と思いがけず再会する。解散から1か月が経過し、それぞれの近況と22/7への思いをぽつりぽつり語るメンバーたち。そのうち、過去を思い出して泣き始める者も現れ始め、部屋の中はしんみりした空気に。しかし、そんな場にあってみうは涙を浮かべることもなく寧ろ瞳に強い意志を秘めており、ニコルはそのことに気付き、みうの動向をうかがっていた。そのとき、いきなり壁から声が発せられ、一同は驚きの表情で壁を見つめるのだった。

所感

ニコルとみうの個別エピソードの回であったが、過去のニコルが、自分の性質のために生きづらさを感じていたことに驚いた。一方でみうが、自分の大切なもののためには大胆に動ける少女であるということが示され、それは、みうにとって22/7が大切なものになった今の状況を鑑みれば、みうが次に動くキャラクタなのだろうということを自ずと予感させた。みうの意志が強いというのは意外と言えば意外だが、初回で自分のアイドルへのスタンスを大声で宣言した姿を思えば、これが自然な姿なのかも知れない。

なお、そんなみうの姿勢は、副題にあるニコルが追い続けた背中、ニコルがアイドルを目指す中での心の支えとしても表現されており、ニコルがみうに対して心の中では大きな信頼を寄せていたことが分かる。3話でニコルがみうに対して「これ以上、がっかりさせないで」と言っていたのも、これの表れだったのかも知れない。

さて、そんなみうが何かしてくれるだろう、というところで大きな異変が起きた。壁の発言である。今までだんまりを続け、そもそも意志があるのかないのかもよく分からないながら絶対的なものとして存在していた壁。それが札以外の手段で自己主張を始めたのである。ここから始まるのはみうとの対話か。それとも予想もつかない何かか。加工されて人間味を感じられないその音声からはうかがい知ることはできない。

今回も気にかかることが多かった。使われていないはずのGIPの建物は電気が使える状態にあり、事務所も閉鎖されたはずなのに建物の中に合田がいた。加えて壁の発言「ようこそ、ナナブンノニジュウニへ」である。自分の指令で解散させ、既に存在しないプロジェクトに対して「ようこそ」とは、まるでそれがこれから始まるかのようだ。額面通り解釈すれば再始動となるがどうなるか。泣いても笑っても次回が実質的な最終回。壁の動向とそれに対するみうの反応が気になるところだ。