アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

ゴールデンタイム 9話

「ゴールデンタイム」の第9話から。

展開が全然読めなくなってきた回。

粗筋

光央を励ます会の翌日、香子は体調を崩し大学を休む。それからしばらく香子の欠席は続き、お祭り研究会の練習のある日、ようやく万里に顔を見せる。しかし、精神的に不安定な様子の香子。万里は香子をなだめる。それを見ていた実体を持たない「万里」は高校三年の夏に林田を同じように慰めていたことを思い出していた。そして、「万里」が目をつぶった次の瞬間、「万里」は体のある人間になっていた。

所感

ここまで大学入学以前の記憶の語り手として機能していた意識だけの存在が実体を得た。しかし、彼が持つのは、林田が不安だったときにその思いを受け止めきれなかった積年の悔やみと林田に対する愛情だ。現在の万里は、あくまでも林田の一後輩、そして香子の恋人という立場。その香子は

私のこと、好き? いつまで好きでいてくれる? いつからいなくなる? こんなこと言う私は、鬱陶しい?

(中略)

不安なの。怖いの。嫌なことばかり考えちゃう。自分でもやめたいよ。多田君の前では、いつも可愛くしていたいんだよ。でも、どうしても、どうしても不安なんだよ……!

と、万里を失うことへの不安感を募らせている。光央を励ます会の夜に万里と林田が交わした会話を聞いていたのだろうか。いずれにしろ、構図は「林田に恋慕する万里と、万里を離したくない香子」という三角関係。次回はこじれそうだ。あと数回。どこに落としどころを持ってくるかも気にしつつ視聴したい。

なお、高校時代に林田を慰めた万里のセリフ

リンダの声にいつも耳を澄ませてる。雨が降ったり、風が吹いたり、花が散ったり、影が差したり、色んな、どんな気配にも、俺はリンダの声を探す。そうするって、約束する。

の、「雨が~どんな気配にも」を林田が引用して、香子をフォローするように万里に諭すシーン。長いフレーズにもかかわらず覚えているとは、林田にとってはよほど印象的な言葉だったのだろう。そして、これからの展開によっては、林田が悲しみそうで胸が痛む。