アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。 10話

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。」の第10話から。

風雲急を告げる回。

粗筋

暴行事件以来、張り切り過ぎている様子のフィノをラウルは気にしていた。フィノにそのことを尋ねると、魔界にレオンが出店したときの店長になって魔界を笑顔で満たしたい、との回答。ラウルは胸をなでおろす。その時、ブレイズとクラインがレオンを訪れた。食事がてら店の外に出たラウルは2人から勇者制度が復活するという話を聞く。その理由をラウルが問うと、フィノが世襲するから、との答え。何故そのことを2人が知っているのか、そう考えたラウルはピンと来た。何と、先日フィノが襲われた事件の犯人は2人だったのだ。憤るラウル。その頃、誤って取った注文を訂正するため、客を追いかけて外出していたフィノは、レオンへの帰り道で何者かに連れ去られる。捕縛されたフィノの前に現れたのはレイド、ブレイズ、クライン。そしてフィノは彼らからラウルが勇者を志していたことを知らされる。

所感

信頼していたラウルが自分と敵対する存在の候補だったと知った最後のシーンのフィノ。その眼には流石に動揺が見て取れる。これに対し、ラウルがどう動き、フィノがどう考えるか。悪役としてフィノのかつての家臣と思しきレイドと、勇者候補生だった2人が現れ、話の終結を予感させる。

そう言えば、今回の敵味方の構図。味方陣は働くことの素晴らしさを見出したフィノと、フィノに気持ちを動かされてレオンでの生活を受け入れつつあるラウル。片や敵軍は魔界の復建を企むレイド、そして魔王復活をきっかけに勇者制度を復活させて勇者になることで最高の人生を送りたいと語るブレイズたち。大まかに表現すれば、「置かれた立場で力を尽くそうとする派」と「現状に不満を覚え、改革しようとする派」の戦いだ。それぞれの主張から見て、互いの間にある溝は埋まりそうにない。そして、後者は既に手荒な手段に出ている。待ったなしの展開。どうなる。