とある飛空士への恋歌 3話
「とある飛空士への恋歌」の第3話から。
カルエルの過去の回。
粗筋
カルエルはかつて存在したバレステロス皇国の皇太子、カール・ラ・イールだった。皇国は反乱分子によって滅ぼされ、カルエルの両親は処刑されていた。子供だから、という理由で生き延びたカルエルは、アルバス家に引き取られ、今に至っていたのだった。
飛空科の訓練は編隊飛行へと駒を進める。実習中にファウストと接触しかけ、衝突を避けようとして雲の中に突っ込んでしまったカルエルとクレア。気付くと編隊からはぐれてしまっていた。大事を取って海へと着水する2人。そのとき遠くから雷鳴が聞こえた。
所感
カルエルの過去について語られた今回。カルエルはアルバス家の養子だった。だから、アリエルとは妹であり弟だという言い争いをしていたのだ。不思議な言い争いの意味が分かって安心したいところだが、カルエルの過去にはまだ因縁がある。ニナ・ヴィエントという少女の存在だ。彼女は風を操り、カルエルの実の両親たちを乗せた飛空艇を撃墜した。これによってカルエルの心には強い憎しみが宿ってしまった。実母からは、これからは全ての人を許していかなければならない、と説かれたカルエル。彼女を許す日は来るだろうか。更に、カルエルの両親が広場で断罪されているとき、イグナシオによく似た少年が笑みを浮かべていた。これもにおう。過去から現在に至るまでただならぬ経験をしてきたカルエルが選択する道筋に注目したい。