アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

中二病でも恋がしたい! 戀 10話

中二病でも恋がしたい! 戀」の第10話から。

七宮が恋心に振り回される回。

粗筋

七宮はかつて自分が勇太を意識していたことを思い出し、その思いを振り切ろうとする。そのことは十花に知られ、森夏たちにも伝わる。そして、七宮は森夏たちにどう身を振るかを問われ、自分と戦うことを決意する。その晩、縁日が催され、六花との関係について七宮は勇太に尋ねる。そして、勇太が六花にしっかり惚れていることを知り、ショックを受ける。突然の雨に勇太が六花を迎えに立ち去ると、七宮は「戦い」に勝利したことを喜ぶ。しかし、そこに勇太が登場。傘を持たない七宮を思って、傘を持ってきたのだ。その行動を受けて、七宮は嗚咽を漏らしながら走り去ってしまうのだった。

所感

今回は七宮の恋心に焦点が当てられた。その中でも象徴的だったのは、夕方のベランダで、七宮が自分の恋心と戦っているシーン。ここでは、七宮のトレードマークの一つである頬に貼られたハートのシールがはがれてしまい、それを貼り直そうとするがうまく行かない。そして、

だめだよ! 戦え、ソフィア! 私は魔法魔王少女!

と自分に言い聞かせる。シールが、文字通り思いをシール([英]seal: 密封)していたが、その役割を失ってしまったことで七宮は思い悩んでいる。その姿が何ともいじらしい。

また、縁日のシーンが印象に残った。雨が降ってきたため、六花を迎えに上着を翻して走ってゆく勇太。その姿は、今回の冒頭で出てきた中学生時代の勇太と同じ構図。違っているのは、回想ではその行動が七宮のためだったということだ。かつて自分のためだった事柄が、他人のものになってしまう悲しみ。そして、そのタイミングでぶり返してきた恋心。それらにもかかわらず、「勝利した」と雨の中笑顔で小躍りする七宮。何とも言えない切なさがこみ上げてくるシーンだった。