アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

響け! ユーフォニアム 10話

「響け! ユーフォニアム」の第10話から。

いざこざの回。

粗筋

久美子は夏紀がオーディションに落ちたことを気にするが、当の夏紀からのフォローをもらい、久美子は気を取り直す。一方その頃、部内ではある噂が囁かれ始める。それは、麗奈と滝が以前からの知り合いであったこと、そして、それがオーディションの結果に影響したこと。トランペットパートの中世古香織を慕う吉川優子は、公の場でその噂の真偽を滝に問いただす。滝は、知人ではあるがそれは審査には寄与していないと話す。しかし、部内では滝への不信感が募り、合奏もろくにできない事態に。それに対し、滝は部員全員の前で再オーディションの実施を発表。こうして、麗奈と香織はソロパートをかけてオーディションに臨むことになったのだった。

所感

優子の不満がもたらした部内不和は大きく、しかし一方で演奏に真摯な麗奈やあすかが何とも迷惑そうな反応をしていたのが印象的だった。結果として再度オーディションが開かれることになったが、麗奈の言うところの

ねじ伏せる。その位できなきゃ、特別にはなれない。

はできるのだろうか。次回聞けるであろう麗奈の演奏が楽しみだ。

そして、さらっと久美子の過去にも焦点が当てられた。ここ数話挟まれてきた過去の光景。それは、中学一年生の久美子が部内オーディションを通過し、同じ部の先輩が落ちたことにより、久美子に罵声が浴びせられる、というシーンだった。まさに前回の結果を受けた久美子にとっては、このシーンの再現が恐ろしかったのだろうが、相手が夏紀で良かった。本当に良かった。

さて、今回興味深かったのは、久美子の人間性だ。それは、麗奈やあすかといった演奏にストイックな人間に久美子が好かれているという現象に見ることができる。実際、どこかドライな久美子は、ことあるごとに上手になりたいという本音を呟く。麗奈はクールで人を寄せ付けず、あすかは表面上こそユーモラスだが実に迫るシーンでは冷徹とも言える目を見せる。こう考えると、演奏の良し悪しという問題ではなく、やはり久美子と麗奈たちは芯の部分で似ているのだ。そんなことを思わせられた回でもあった。