アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

乱歩奇譚 Game of Laplace 8話

「乱歩奇譚 Game of Laplace」の第8話から。

アケチと二十面相の因縁の回。

粗筋

パノラマ島の事件は、事務員がもろい工材とマネキンが崩れる仕掛けを使い、マネキンの倒れる先に被害者を呼び出し、実行されたことが判明し、幕を閉じる。

島から戻ったアケチの口からは二十面相との因縁が語られる。

それはアケチが中学生の頃。知能が高すぎたアケチは友人がいなかった。そんなアケチと話ができたのがナミコシという少年。アケチとナミコシは社会を変質させる数式「暗黒星」を見付け、そこから生成されたのが「二十面相」という悪を滅す概念。ナミコシはそれを社会に適用し、数式が正しいことを証明するために自殺。それから間もなく「二十面相」が立て続けに出現するようになり、アケチはそれら全てを捕まえることを心に決めたのだ。

そう言うと、アケチは件の数式が記されたノートに目を落とすのだった。

所感

二十面相という作中の現象を生み出したのが他ならぬアケチであることに驚き、またその片を付けるために事件を解決していることに固唾を呑んだ。その動機はカガミや今回の事件の犯人のものと変わりない、だから後追いになる前にハシバのように最悪の事態を防ぐのが良いのだ、とアケチは言う。その胸に去来するのは後悔か憤怒か尊敬か。コバヤシたちとのやり取りでアケチにも変化が見える。これから何か展開があるだろうか。期待したい。

そしてようやくこの作品の題名の後半「Game of Laplace」に関する言及がなされた。それはナミコシの以下のセリフによる。

僕は、ラプラスの悪魔を作りたい。具体的に世界へと介入を果たしうる、僕だけの悪魔を作りたいんだ。

ラプラスの悪魔(Laplace's demon)とは、数学者、ラプラスによって提唱された「未来が見える存在」のこと。本家ラプラスの悪魔では、仮定の話にとどまっていたのに対し、ナミコシは「具体的に」と暗黒星を表現している。「Game of Laplace」(ラプラスのゲーム)とは、暗黒星にまつわる「ゲーム」という表現なのだろうか。ストーリー展開にも注目だ。