アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

スロウスタート 1話

スロウスタート」の第1話から。

スローなスタートを切る初回。

粗筋

中学浪人を経験して17歳で女子高生となった一之瀬花名(いちのせ はな)は、入学当日に十倉栄依子(とくら えいこ)、百地(ももち)たまて、千石冠(せんごく かむり)らと仲良くなり、上機嫌で一日を終えるのだった。

所感

同名コミック原作のアニメーション作品初回。今回は、最後の最後に明かされた花名の秘密、実は中学浪人の17歳、ということに驚かされた。驚いたのはそれ自体もさることながら、そのことを踏まえてからだと今回の花名の言動が違うように解釈できるからだ。

例えばアバンでは、花名は自分が高校一年生に見えるかどうかを気にしている。筆者は、これを「花名は自分が高校一年生にしては幼く見えてしまうことを心配しているのだ」と捉えていた。しかし、その実は全く逆であり、「浪人していなければ高校二年生の自分が、きちんと高校の新入生に見えるかどうか」を心配していたのだ。

自己紹介でやたら言葉少なだったことも印象の変わるシーンの一つだ。ただ単に緊張している、あるいは人見知りなのではなく(もちろんそれも一因だろうが)、下手なことを口に出して浪人していたことを知られるのを防ごうとする心理が働いたのだろう。

以上で述べた通り、仕掛けという面で見ても面白かった初回。最後にどんでん返しが待っているところは「がっこうぐらし!」に似ているようにも感じられる。しかし、本作の肝は恐らくそこではなく、一年遅れというスローなスタートを切り、気後れもしている様子の花名が高校生活を頑張り、実りあるものにしてゆくところだろう。まだ初回を見ただけなのであくまでも想像に過ぎないが、そんな風に感じられた。