ウマ娘 プリティーダービー Season 2 11話
「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」の第11話から。テイオーとマックイーンの関係が深堀りされる回。
粗筋
再び走ることを決意したものの、タイムは芳しくなく基礎トレーニングが中心となったテイオーが片手間に他のウマ娘の動向の探りを入れて回っているとナイスネイチャに遭遇。ネイチャは、成績が伸び悩んでいたところでテイオーの復帰を知って元気づけられたと言い、感謝を伝えることの重要性をテイオーに語る。それを聞いたテイオーはスピカの面々にありがとうと言って回るが何故かマックイーンにだけはうまく伝えることができず、悩んでしまう。
そんな折、スペシャルウィークと出かけた先でキタサンブラックとサトノダイヤモンドにばったり出会ったテイオーが2人に自分の悩みを相談すると、キタサンにもダイヤモンドに対して同じ現象が見られたことでテイオーは気付く。後日、テイオーはマックイーンを遊びに誘い、その中で感謝の気持ちと共にマックイーンは憧れであり大事な人なのだと伝えると、マックイーンも自分に憧れていたことが判明。なんだかおかしくなったテイオーはマックイーンと一緒に笑い合うのだった。
所感
テイオーの復帰への決意を受けて、テイオーが自分の周囲との関係を再認識する回だった。
前回ツインターボの走りを見てテイオーが励まされ、そして今回テイオーが復帰することを知ってナイスネイチャが励まされ、と、故意か偶然かの差はあるものの誰かが誰かの支えになっている流れから、本流のテイオーとマックイーンである。互いが互いを尊敬して憧れているという一見矛盾しているかに見える関係性は、それでいて本作のスポーツ性の観点からすれば互いを高め合うことにつながるものであり、またまみえがたいが故に尊くもある。思い起こせばマックイーンは第6話でテイオーの走る理由に名乗りをあげ、第9話と第10話でテイオーが危機に瀕している中で他のスピカのメンバーが戸惑う中でも単独トレーニングに励んでいた。それはシンプルに、憧れていた相手に追いつきたいとの一心だったのだろう。裏返せばそれはテイオーはこの位では倒れない、倒れてほしくないという願いの現れだったのかも知れない。その願いは今や叶い、しかし一方でテイオーの本領発揮までは時間がかかりそうである。OPで見るテイオーの誇らしげな表情を再び見ることはできるのか。ストーリーの運びから目が離せない。
今回は、ここしばらくテイオーが沈んだ様子だったためか、それを緩和するようにコミカルな表現や和むシーンが多かった。コミカルなところでは、ウマ娘の偵察をするテイオーの恰好は「探偵物語」工藤俊作のパロディだし、誤ってコーラを振ってしまったテイオーにビワハヤヒデがかけた炭酸抜きコーラのくだりは範馬刃牙のパロディだろう。またテイオーの想像上のスペシャルウィークが何故かありがとうの言葉に必死である様子や、実際のスペシャルウィークの腹が少し出ているのもクスリとさせられる。和みどころでは何と言ってもテイオーとマックイーンが遊びに出かけるBパートである。故障が度々あった2人だからだろうか。仲睦まじく楽しそうな様子を見ているだけで癒される思いすらする。