アニメと音楽のメモ帳

アニメと音楽についてまとまりない文章を。

SHIROBAKO 19話

「SHIROBAKO」の第19話から。

アニメ今昔物語の回。

粗筋

問題が山積する中、矢野がタイタニックの制作ヘルプに入り、また降りた演出の代打を連れてくる。そして、大倉も背景を仕上げてくるのだった。

所感

ストーリーとしては前回噴出した各種問題がそろそろと解決に向かい始めた。ほっと胸を撫で下ろした。

そのきっかけを作ったのは今回の立役者、矢野である。疲れた顔のあおいを休ませ、外部スタジオのヘルプに入り、演出を見つけ、打ち合わせに引っ張ってくる。その剛腕たるや、見事というほかない。

一方では、丸川や大倉といったベテラン世代が同じことを口にしていたのも記憶に残った。例として丸川のセリフを引用すると

ただがむしゃらにひたすら前に進んでた。やりたいことをやり続けていた。そして気が付くとこの歳になってた。

それを聞いたあおいの表情が晴れたのも印象的だった。1クール目では道に迷っていたあおいは、自分のとるべき道を見つけられるのだろうか。

今回驚いたのは、いきなりあおいが「タイムスリップ」したことだ。実際は恐らく丸川の昔話を聞いていただけだったのだろうが、武蔵野アニメーションの前身、武蔵野動画にあおいが丸川と訪れたときにそれは起きた。まだ若い丸川や大倉があおいたちと同じようにアニメーションを作っていた、その光景をあおいが見るのだ。あおいの大好きな作中アニメーション作品「アンデスチャッキー」の制作風景をあおいが目の当たりにし、更にその作品を見て涙する。その様子は昔と今をつなぐものであり、同時にあおいに対するカンフル剤でもあった。不思議な演出だったが面白かった。

そんなエピソードを取り上げた今回は「アンデスチャッキー」の部分がセル画調になっていたのも印象深い。ED パートに至っては丸々「アンデスチャッキー」である。アニメーションを題材とした「SHIROBAKO」らしくにやりとさせられた。